通じないカタカナ語外来語 第一話

本日は2024年6月28日。個人の翻訳事務所ヒノトリホンヤクがある東京都日野市は雨。
雨の日の出勤は面倒ですね。(緊急のお仕事があったので、自転車で走ってきました。レインポンチョやバックパックの防水カバーなど装備を整えるのに時間がかかりました)

今回のお題は、英語由来じゃないから通じにくいカタカナ外来語について、です。


(1) タラップ


オランダ語のtrapが由来の外来語のようです。

「階段」を意味するオランダ語です。(ハシゴを意味するオランダ語だという主張がありますが、アヤシイです)
 
 

ほらね。
同時にオランダ語のtrapは英語のkick(蹴る、蹴りを入れる)という意味もあるそうです。

旅客用航空機で搭乗したりする時に使う階段のことを日本では今でも「タラップ」と呼びますが、英語だと思ってアメリカなどで「たらっぷ」と言っても通じないでしょう
 

こういうやつ(下の写真)ですね。

船舶の場合はアコモデーションラダーと呼ぶようです。
これ(上の絵)がアコモデーションラダーです。
 
ジェイコブズ・ラダーというのもありますが、聖書がらみ(創世記のヤコブの梯子)です。
個人的に馴染みが薄いです。船乗りでもないし。
これ(上の写真)が、船舶関係のジェイコブズ・ラダーだそうです。ステップ部分が木の板の、縄梯子でしょうか。

 
 
 
船の装備ではなく、オモチャのジェイコブズ・ラダーもあります。下のビデオです。
これがオモチャのジェイコブズ・ラダー。

こちら(下の写真)がフィットネスマシーンの「ジェイコブズ・ラダー」

「幅がたったの27インチだから、ほとんどのご家庭の玄関口のインテリアにフィットする」などと書いてあります。豪邸に住んだことがない中流〜下流の日本人にはとうてい理解できないです。

(2) マント

manteau
もとはフランス語だそうです。manteau
 
どうもスーパーマンが着用しているあれは英語ではcapeというようです。
アマチュアの字幕翻訳をやっているとき、「黒いマントの怪人」というのが出てきて、
思わずblack manteauと翻訳してしまい、「意味がわからん」とエディタに言われてしまった経験があります。
mantとしなかったのは、マントが英語由来でないことまでは漠然と理解していたようで、まあまあのセンスです。だが、それが英語ではcapeであることまでは思い至っていなかったので、ダメです。
 
今月のブログのエントリーはここまで。
まだいくつかネタをためていたのですが、面白すぎて詳細の調査や画像集めが時間的にキツくなってきたようです。
第二話につづく。かもしれません。