ペットボトルは和製英語なんじゃないでしょうかシリーズの続きです。

これまでのペットボトルシリーズは…

駅のゴミ箱にPET


PETボトルが和製英語だと認識しているとは、さすがは横浜

和製英語はなぜ21世紀になっても生産され続けるのか?

の、3本です。

今は2020年4月。 新型コロナウイルス感染症のパンデミックにともなう緊急事態宣言が出ている東京で、外出自粛要請をされているにもかかわらず、JR中央線の隣の駅まで徒歩で長征してきました。
歩数計によると、日曜日の実績は14,300歩です。
当翻訳事務所の代表は職業的には在宅翻訳者(フリーランス)なのでSTAY HOMEは元々得意です。 取引先様の立場から見ると「だいたい家にいる」(だからほぼいつでも連絡がつくし、すぐに仕事にとりかかれる)というのも外注業者としての私の価値でもあるのです。
でも、さすがに仕事をくれるわけでもない人たちにこう毎日まいにち「家にいてよ」とか「外出を自粛してよ」と言われると、外出して遠くまで歩きたくもなります。 歩くとエンドルフィンやドーパミンなど、いわゆる「脳汁」が出ると言いますし、足腰を動かすのは良いことだと言われていますからね。
実際、日中に12,000歩以上歩くと、寝付きもいいのですよ。

さて、本題のPETボトルですが、自宅最寄りの駅の隣の駅(JR中央線です)まで歩いた時のことです。
同じ駅の中で、自動販売機に付属しているゴミ箱の分別サインで進化の痕跡を発見しました。

まずは以前にもご報告していた和製英語愛が高じて、ついにPETボトルのボトル抜き、「PET」という表示。 絶対ムリです。 和製英語を知らない外国人の旅行客には通じません。 BOTTLEまで省略することないじゃないですか。(笑)

02_PET_Bottles_Engrish_PET

 


そして、同じ駅の別のプラットフォーム。 同じacureブランドの自動販売機ですが、こちらは正しく…というか通じやすくPLASTIC BOTTLESとなっています。

缶とビンも、CANS、BOTTLESと複数形になっているところもプロっぽいですね。

01_PET_Bottles_Proper_Plastic

担当のデザイナーが替わったのでしょうか。 翻訳会社から指摘されたのでしょうか。
色々と興味深いです。


話は変わりますが、それにしても(2020年4月30日時点の)最新の和製英語と言えば「ソーシャルディスタンス」ですね。
Webの記事を読んでいると、英語圏では圧倒的にsocial distancingが多いのですが、気がつくと日本のメディアやWebの記事ではソーシャルディスタンシングではなく、ソーシャルディスタンスになってしまっています。

下のgifアニメーションは、wikimediaから直リンクしているソーシャルディスタンシングの例、握手やハグの代替となるジェスチャーです。 直リンでやってみるつもりなので、動いているかどうかは出たとこ勝負ですが。

上の方に英文字で「握手、ハグ、ハイファイブ、ホンギの代替手段」と説明されています。 ハイファイブというのは、和製英語で言う「ハイタッチ」のことです。 ホンギというのは、マオリ族の挨拶で鼻と鼻をこすり合わせるらしいですが、激しく衝突したら痛そうなので、色々とテクニックが必要だと思いますよ。

wikimediaのgifアニメーション。握手やハグの代わりになるジェスチャーを説明しています。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/ac/Covid-19-Handshake-Alternatives-v3.gif

普通のおじぎがない、というかどう考えても回避されているのが、日本人的にはよくわかりません。
西洋のあいさつとしては、よほど相手から視線を外すのがいやなのでしょうか。

日本人のあいさつとして、とりあえずおじぎを封印されたと仮定すると…。 上のgifアニメーションで提案されているジェスチャーは、「胸の心臓のところに右手を重ねる」と「ナマステ」以外は無理、却下、論外です。 目上の人やビジネス上のお客様にあいさつすることを考えたら、他の6個はキツすぎますよね。(笑)

 

そう言えば、アイドルの商売でCDに握手券を抱き合わせで売って、握手会で可愛い女の子アイドルとペタペタ触れ合うというビジネスモデルも、新型コロナウイルス感染症とソーシャルディスタンシングの関係でまずいことになってきました。
もう世界は元には戻れないのでしょう。 さよなら、旧世界。