印刷物、書類の翻訳を依頼したらどれくらいの見積になるのですか? というお問い合わせを想定して、当事務所の見積上の標準を規定しました。

いずれFAQに掲載します。

当事務所では
英文の書類、印刷物: 約500語/ページ
和文の書類、印刷物: 約1,000字/ページ
と考えてお見積りします。 いずれも原稿ベースです。

英文の書類・印刷物については、他の色々なWebサイトを調べてもたいていA4一枚当り 500〜600語というのが出てくると思います。

単語当りの翻訳料金には当然見積り時点での相場もあるし(そろそろ今度こそ消費税増税がありそうですから…ちなみにこの記事を書いているのは2019年1月1日)、当事務所の実績コストも関わります。 が、A4サイズの紙一枚に英単語がいくつ印字されているかは、タイミングや相場や当事務所の実情は関係ありません。 自分で確証を取らないと納得がいかないのと、見積りミスをやったら怖いという本音があり、調査して実験しました。 (当事務所の代表は海外営業の経験も自動車部品の調達部門の経験もあります。 見積りミスの恐ろしさはいくつも実例を見て身にしみてわかっています。)

プロジェクトグーテンベルクで「不思議の国のアリス」 “Alice’s Adventures in Wonderland” が電子化されていました。 pdfファイルがありますが、よく見るとサイズがA4ではなくUS Letterで定義されています。 この状態で、29,784語、69ページです。 

29,784 語 ÷ 69 ページ = 約432 語/ページ

これをMS WordのA4縦のデフォルトに貼り付けてみたら、29,784語、66ページになりました。 平均し直すと、約451語/A4一ページという結果が得られます。 いわゆる「数字を丸めて」という処理をして、英文の書類、印刷物: 約500語/ページとします。

 

和文原稿A4サイズ一枚当りの日本語文字数について

日本国総務省の電子公文書の文書型定義によると、理論上は 1,440字/ページという答えが出てきてしまいます。

上記定義を参照すると「ワープロソフトの設定値は、サイズをA4(1頁36行、1行40文字)、表示のフォントを10.5ポイントとする。」と明記されています。 40字 × 36行 = 1,440字 です。

ただし、これはみっしり字が詰まっている状態になってしまいます。 言い換えれば、A4サイズの紙のキャパシティ一杯の話です。 現実の書類や印刷物では、改行や段落変えがあるのが普通です。
実際に、昭和21年の日本国憲法全文をMS Wordのデフォルトの空文書(A4縦、総務省の電子公文書の書式定義と合っています)に貼り付けてみました。

結果は

10,115字、10ページとなりました。

10,115字 ÷ 10ページ = 約1,012字/ページ

ここでも、いわゆる「数字を丸めて」という処理をして、日本語の書類、印刷物: 約1,000字/ページとします。