手縫い工程アリ布マスク2.0のご紹介

新型コロナウイルスは変異種が見つかり、2021年1月(この記事を書いている今日は2021年1月7日です)にまたしても感染拡大が起きています。
今日の夕方にはまたしても緊急事態宣言が出るようです。(首都圏一都三県に限定だそうですが)
2021年の正月休みには、また布マスクを制作してしまいました。
布も、型紙も、制作指示書(レシピ)も、2020年の5月に入手して「いつか使おう」と思って保存していたものです。

今回は、ユザワヤが無料配布していた型紙と制作指示書
https://www.yuzawaya.co.jp/youtube/pdf/20-0032youtube.pdf
を使いました。 上記URLのユザワヤ製PDFは2020年5月18日に改定されたものです。
私が緊急事態宣言1.0が出て隣町まで歩き、ユザワヤで型紙を入手したのが2020年5月18日でした。 改訂版はまだ印刷中だったのでしょう。私が保管していた型紙と制作指示書は改定前のもので、ユザワヤの管理番号は同じNo. 20-0032ですが、2020.5.6.版と書いてあります。

ミシンなど使えないしそもそも持っていないので、今回も手縫いで作りました。
3枚作りました。 翻訳の商売とは全然関係ないのですが、ご紹介します。

立体手縫い布マスク3枚全種類


なぜ当時(2020年の緊急事態宣言1.0下)にこの手のユザワヤマニュアル仕様のマスクを作らなかったかというと、
(1)「中表で縫い合わせる」とか「端をミシンで押さえる」とか「縫い代を開いてステッチで押さえる」とか「両端を三つ折りにする」とかの裁縫専門用語が理解できなかった。
専門家という人たちは、もはやどれが専門用語なのかも判断できなくなっているものです。
(2)当時はマスク用の耳ゴム(イヤーループ)すら品切れになっていて、入手できなかった。
設計的にも、フィルターポケットつきであったりして(当時は超品薄の不織布の使い捨てマスクを節約して使うためにマスク用フィルターも人気だったのですね。)時の流れを感じます。

制作して実際に装着してみてわかったのですが、サイズがギリギリの大きさです。 2021年1月のトレンドを知っている目で見るとあからさまに小さいです。
あの頃(2020年5月頃)は、「安倍晋三のマスク(給食マスク)は小さすぎて、小池百合子のマスクは大きすぎる」とインターネット上では評価されていました。

たかが布マスクと言えども、多数の人が工夫をしたことで一気に服飾品としての属性もついてしまいました。 8ヶ月前に入手した型紙と制作指示書で作ってみると、すでにトレンドからはズレ始めているわけです。 服飾の世界は恐ろしいですね。

それにしても、好みの色や生地や模様の布で身の回りの小物を作ろうと思えば作れるというのは、すごいことだと思いました。 裁縫や手芸に凝ってユザワヤに通う女性(や男性)がたくさんいるのも事情が理解できました。
PCの自作に通じるものがあります。
ひとことで言うと、「自由」です。

申し遅れましたが、今回自作したマスク3枚の材料は、いずれも表地がバンダナ、裏地が手ぬぐいです。 2020年5月の時点では、バンダナでさえも奪い合いで品薄だったのですよ。 バンダナは足で稼いで探し出し、買っておいたものです。当時は不織布の使い捨てサージカルマスクが店頭から消失して、みんなが自作マスクに使える材料を買いに走ったのです。
園芸用の不織布も、医療用のガーゼも、マスク用耳かけゴムも、母乳パッドさえも品切れでした。 まだあれから8ヶ月しか経っていないのですね。

昨年(2020年)の5月に私が勢い余って作った「立体」でない手縫いマスク(材料はTシャツのみ)については、2020年5月8日のポスト「自家製布マスクの夜明け(日本、イタリア、そしてギリシャ) 第2話」を参照ください。