今日は2020年3月16日ですが、先週、新型コロナウイルス感染症がついにパンデミック扱いとなってしまいました。 マスクの品薄が続いていて、困りますね。

私はフリーランスの在宅翻訳者なので、会社員時代のように通勤電車に乗らないでも生活出来ています。 ありがたいことです。 マスクなしで通勤電車に乗ってくしゃみでもしようものなら袋叩きにされるのではないかと不安です。

病人や医療従事者が普通に使用する「マスク」は英語ではsurgical maskです。

いわゆるN95マスクは、メーカーの3MではN95 respiratorなんて呼んでいます。 あるいは、N95 filtering facepiece respiratorとかとも。 どうやら「マスク」という言葉を避けているようです。 高く売るためかもしれません。(もちろん、不織布のサージカルマスクとは製造コストがケタ違いに高いと思われますから、それでいいのです。 暴利を貪っているという意味ではありません。 ちゃんと高く売ってコストを回収するためです。)

写真でも、「このレスピレーターは…」と使用上の注意が製品に印刷されています。 ⚠ WARNINGという文字の下です。

N95マスク(3M製)

自宅にもある程度不織布の「マスク」の備蓄があるのですが、供給が細っているので消費すれば備蓄は減っていきます。 これは不安です。 さすがのグウタラで不器用な私でも、不安から解放されるために自家製布マスクを少量生産して備蓄することにしました。 このような感じのものが出来ました。

一式自家製布マスク

不格好でも、別にいいじゃないですか。 笑

売るわけじゃないし。 自分で作って自分で使うんだから。 放っておいてください。 笑

この他にも、迷彩柄のバンダナでマスクを作り、イタリア人の友人に
見せたら(「自家製のタクティカルサージカルマスクタイプ2だぞ」と自慢)、結構ウケてしまいました。 「お前すごいな。 裁縫が上手い。 それだけの腕があったら、私ならスーツを自作するぞ。」と。 イタリア人ですね。服飾が大好きです。

私が自作したタクティカルサージカルマスクは、後半で製品の写真も出てきます。 (当然ですが、縫製などしていません。 試行錯誤して適切な大きさに布を切って、部品を挟んで折りたたんでいるだけです。 友人のイタリア人は、ふざけているのです。 真に受けないでください。)

マスクの本体は手持ちのバンダナを解体したり、適当に百均ショップでハギレを買ってきて、折り畳んで使っています。 問題は周辺部品ですね。

ノーズワイヤー

アスクルでは無地ワイヤータイなどと呼んで販売しています。
百均ショップではクラフトペーパータイ(ラッピング用品)などと呼んで販売しています。 今回は、ダイソーのものを使いました。 (使ったようです…。 何故か自宅にありました。) 写真を御覧ください。

クラフトペーパータイ(ラッピング用品)

これ一本だけではヘナヘナです。4本くらいを並べたり重ねてから、マスキングテープでぐるぐる巻にして束ねてやりました。
いい感じです。 写真を御覧ください。

右側にある白いものは、百均ショップで以前買ったケーブルタイです。 こちらは、自家製マスクのノーズワイヤーパーツとして手間要らずですぐに使えます。 サイズもちょうどいいです。 百均ショップのセリアで「ツイステッドバンド」あるいは「ツイストバンド」として販売しています。 (2019年末には販売していました。 今回、自宅の在庫数を増やそうとして店舗に行ったら見つからなかったです。 売り切れなのかもしれません。 品切れだったので、追い詰められてラッピング用品のクラフトタイを束ねてノーズワイヤー部品を自作することを思いついたのです。)

イヤーループ

耳にかけるゴムのことです。 使用済みの使い捨てマスクから「部品取り」しました。 マスク本体の左右端部ごと縦に切って取った方が賢明だったと、直後に思いつきました。

それから、女性が使うヘアゴムのようなものを、百均ショップで買って、ループ状にして用意しました。

出来上がった自家製布マスクは、こんな感じです。 「タクティカルサージカルマスクタイプ2」の方です。

商売のこと

今回の新型コロナウイルス感染症騒ぎで、自家製でない本物のN95マスクの装着方法を教育するポスターの翻訳を、仕事で受注しました。 ソースクライアントは、とある大手外食チェーンでした。 McDonald’sではありません。店舗スタッフに正しいN95マスクの装着方法を教えようとしているのだと思います。 外食チェーンの会社が顧客にN95の装着方法を教育してもしょうがないですから。

こんな商売をしていないと、N95マスクの正しい装着・取り外し手順をきちんと読む機会なんてそうそうないと思います。 きちんと書かれた文章を色々と読めるので個人的にはこんなに楽しい商売は他にないと、毎日感謝しています。 活字中毒である私にとって、やはり翻訳者は天職だと思います。

話は変わりますが、「マツモトキヨシカスタマーセンター」を自称する連中から、マスクの欠品にかこつけた詐欺のスパムメールまで来てしまいました。

> 「新型コロナウイルスによる肺炎が広がっている問題。
> マスクを無料送付ます、確認をお願いします!」

原文ママです。

マツモトキヨシが、そうでなくても品薄のマスクを無料で送ってくれるわけがない。 私の翻訳のお仕事と同じで、ビジネスなのですから。

面白い話には気をつけましょう。