翻訳業もクラウドの時代(ストレージ以外)

今日は2022年6月22日、梅雨の季節で蒸し暑いです。天気は曇り。

5年前の開業時は、何から始めたらよいのかさっぱりわからなかった個人の翻訳事務所の代表の私ですが、次第に色々な種類のCATツールを使用できるようになりました。クラウドコンピューティングの発展のおかげです。
以下のようなクラウド上のCATツール類をこれまでに使用した経験があります。

GlobalLink
https://www.capterra.jp/software/186568/globallink

CATツールというよりは、翻訳業務を管理するプラットフォームです。
翻訳の仕事を受注したり、報酬を交渉したり、納期調整をお願いしたり、請求書を発行したりができます。
私が主体的に使っているわけではありません。取引先様の管理プラットフォームです。外注業者のフリーランス人は、無料で使用できます。むしろ、これを使うのがイヤだとお仕事を受注できません。使用できますという水準の話ではない。

TransStudio Online
https://globallink.translations.com/products/transstudio

どうもGlobalLinkの中のモジュールのひとつのようです。WordFast相当だそうです。私は、オフラインのWordFastは使ったことがありません。ローカルのライセンスを持っていないので。TransStudio Online (TSO)であれば、フリーランス翻訳者である私はログインするだけでTSOを使えます。ライセンスは翻訳会社が持っているのでしょう。

MediaQurator
https://corp.media-qurator.com/

翻訳に限らず、メディア(映画や、令和風に言えば動画のこと)をレビューして承認、決裁するワークフローをクラウド化するプラットフォームです。
セキュリティも厳しく、画面のスクリーンショットも撮れません。何時何分に誰がレビューしたかも厳しく記録されます。
TVCMや、映画の予告編などの管理業務で使われることがあるようです。
時々夢が叶うこともあるのです。今月は劇場用映画の予告編の仕事を受注することができました。例によってあまり詳しくは書けないのですが、本当に映画の予告編の仕事をしているのだから「ドーダ」をしていいのです。こんなもん、会社員をやめても天職をあきらめなかった者の特権です。

Memsource
https://www.memsource.com/ja/

昨年末から、縁があってMemsourceでやるお仕事に参入できるようになりました。反応速度もよく、軽量で使いやすいクラウド型CATツールだと思います。
蛇足。良し悪し両面あると思いますが、テキストの編集がリアルタイムでクラウドに反映されてしまうのが、少し私にはとっつきにくい印象があります。簡単に書くと、作業内容をセーブ(保存)するオプションがないので、うっかりした操作を無意識にやってしまうと、どんどんクラウド上のデータが上書きされてしまいます。間違いを修正するときに、最初はどういう状態だったのかがわかりにくくなります。
私はオールドスクールで守旧派なところがあるので、要所要所で意図的にセーブする方が安心です。
ところで今月(2022年6月)、Memsourceの無料版Personal Editionが提供終了になったとか。CATツールを準備するのは翻訳者ではなく翻訳会社側のプロジェクトマネージャーの責任になりつつあるのでしょうか。けっして悪いトレンドではないです。

Smartling
https://www.smartling.com/

インターフェイスがわかりやすくて、とりあえず始めやすい、敷居が低いところはあると思います。

まだまだたくさんありますね。memoQとか、泣く子も黙るTradosとか。
何故「泣く子も黙る」と表現したかというと、そりゃもちろん高価だからです。


その他、無料で使用できるけど、翻訳した結果はプラットフォーム側で翻訳メモリ(TM)のネタとして使われるものもある。ようです。
ほとんどの翻訳会社や翻訳者にとって、ソースクライアントの原稿を流出させてしまうのは問題大アリでしょう。難しいですね。オープンソースのコンピュータ・ソフトウェアのマニュアルやユーザーインターフェースであれば、結構使いでがあるのかな、と思います。

私は幸運なことに翻訳プロジェクトマネージャーの仕事の見習いのような経験もあります。原稿や翻訳成果物の文書バージョン管理だけでもかなり神経がすり減る仕事でした。慣れればどうということのない業務なのでしょう(なんといっても、おアシをいただく仕事ですから。プロになりたいのなら、トレーニングで身体を慣らさないと…)けれど、私は日程計画を立てたり他人の業務を管理するような仕事に不向きな性格なのです。自分で言うのもナンですが、私には翻訳プロジェクトマネージャーのような大事な仕事をやらせない方が良いと思います。
クラウドなCATツールを使用すれば原稿や納品物となる文書の管理が楽になります。生産性が向上することは間違いないです。これからの時代、クラウドなCATツールの流れから逃げることはできないのだろうと思います。
いづれの御時にか、memoQも使ってみたいですし、Memsourceの資格(資格というよりは、正確には認定ユーザー)も取得してみたいです。

余談ですが、資格といえば、最近がっかりな体験をしました。
先週とある翻訳会社のトライアルを受けたのですが、不合格だったそうです。
我ながら、まだまだですね。かなり丁寧に翻訳したつもりだったのですが…。
まあでも、古今亭志ん生師匠も言っていましたが「芸事というのは褒めるよりも毒になることはありません」です。誰からもダメ出しをされなくなったら、この商売はそこで終わりです。
そうは言ってもトライアルで不合格になるといやーな気分になるので、これから隣のJR駅までウォーキングしてきます。だいたい9,000〜13,000歩というところですかね。いやなことも多少忘れてリフレッシュできますよ。

今回のブログ記事は、https://redokun.com/blog/cat-tools-list を参考にして書きました。