個人の翻訳事務所、ヒノトリホンヤクの代表です。
本日は2020年10月23日(金)。 朝は雨模様だったのですが、このリセッションの世の中でありがたいことに商売繁盛です。 仕事があるのはありがたい。取り急ぎこんなレインポンチョを着込んで自転車で仕事場(コワーキングスペースです)に出勤しました。

よく考えたら雨の日の自転車は目立った方が良いので、カモフラージュのレインウェアというのは危険ですね。いずれ対策を考えましょう。

実は私はあまり雨の日に傘をさすのが好きではありません。 理由は自分でもわかりません。 大したことのない雨でちょっとした距離ならば傘を(持っていても)ささずに歩く方が好きです。
でも、大したことのない雨であっても傘をささずに歩くのは、日本ではけっこう恥ずかしいです。 「折りたたみ傘持ってないのかよ」「ビニール傘買えないほど貧乏なのかよ」「天気予報見なかったのかよ」と思われそうです。 実際、通りを歩く人たちはほとんど傘をさしています。 傘をさして自転車を運転する人だってけっこういるくらいですから。 (危険ですよ。危ないからやめましょう。)

babel’s artworksさんの写真。https://www.photoac.com/profile/1736588

きちんと検証したことはないのですが、日本人は傘が好きなようです。
ほら、歌舞伎の助六とか。

花札の柳にカエルと小野道風とか。

 

強引かもしれませんが、とりあえず傘をさしている人はかっこいいという文化的刷り込みはあるんじゃないでしょうか。 (ほんとかよ。 笑)

通勤、通学、買い物、出張など…出かけるときに傘を持っていくか、折りたたみ傘をカバンに入れて家を出るか、決めるときにはもちろん天気予報を確認しますよね。
天気予報といえば、最近指摘されるようになった「アレ」は本当なのでしょうか。


アレ:「天気予報で雨の印として傘のイラストを使うのは日本だけ」

本当だとしたら、日本とは…不思議な国です。
そこまで傘を愛しているのか。

確認しましょう。

まずは、ヨーロッパ方面。
イギリスの天気予報。 ロンドンというか、ウェストミンスターの天気予報です。 BBCから。
雨の日のマークは、雲と水滴です。 傘のイラストは無し。

次は、イタリア。 ミラノの天気予報。 ソースはallweatherというところで、配信しているのはit.euronews.comというWebサイトです。
雲と、いかにもシャワーみたいな水で雨降りを表現しています。 傘は無し。

続いて、北米。
アメリカ合衆国はシカゴの天気予報。 ご存知、accuweather.comからです。 雲とシャワーのような降水。 傘は無し。

北米のTV系の天気予報はこちら。 テキサス州ヒューストンです。 ヒューストンは悪天候なようですが…。
悪天候というか、降水確率100%、単なる雨ではなくて雷を伴う暴風雨ですよ。 T-stormですから。(Thunderstorm) 暴風雨だというのに、予報のマークは雲と水滴いっこ、地味な稲妻形のイラスト。 傘は無し。 水滴のイラストいっこでは、暴風雨のような感じがしません。(傘もないし) 文化の差異や教育というのは、恐ろしいものです。
私だったら、きっと傘を忘れて出勤します。

CNNのシカゴの天気予報を見てみましょう。
イリノイ州シカゴ。 今夜はT-stormですよ。 やはり雲とシャワーのような降水と稲妻一本のイラスト。 雲が大きいですね。 傘は無し。

 

アジアに移動します。
香港の天気は…。 ソースはchinaviki.comという桂林にある旅行会社だそうです。 雲から、水滴がふたつ。 傘は無し。

中国本土のTV系の天気予報はどうですか。 中国中央電視台(CCTV)の配信ですが、さて。
湖南省長沙市の予報のようですが…。
雲から水滴がみっつくらい降っています。 傘は無し。

台湾のTV系天気予報。
東森新聞台 (EBC News)の天気予報のようなので、台北の天気なのだろうと思います。
雲から水滴が10粒くらい降っています。 シャワーに近いですが、水滴が見えます。
傘は無し。

中東のTV系(YouTube系?)天気予報。
ArabiaWeatherから三点ご覧ください。
雲から水滴か、雲からシャワーです。 傘は無し。

インドのTV系天気予報。
雲から水滴とシャワーの中間。 傘は無し。

フィリピンのTV系(YouTube系?)天気予報。
雲から水滴が2粒から5粒。 傘は無し。

東欧方面に移動します。

チェコのTV系天気予報。
雲からシャワー系です。 あまり抽象化されていない。 傘は無し。
それから、その衣装なんとかならないんですか。

ウクライナのTV系天気予報。
雲から水滴かシャワーが3粒/スジ。 傘は無し。

ロシアのTV系天気予報から2点。
雲から水滴が6粒くらい。 傘は無し。

今回は時間とノウハウがないので南米とアフリカは割愛します。

 

さぁ、日本です。
日本気象協会の息がかかっているtenki.jp。
はい、おまたせしました。 いきなり青色の傘のイラストです。 水滴やシャワーのような降水のイメージはゼロ。 主役は傘です。

Yahoo Japan天気。
傘です。 水のイメージはゼロ。 雲と同じくらいの大きさで、自己主張の強い傘のイラストです。

TV系の天気予報。 関東。 TVの画像は著作権と放送利権と既得権益の危険な世界なので詳しいことは書けませんが、どこかのTV番組です。 傘です。 思いっきり。 水のイメージほとんどありません。
開いていない細い傘のイラストまであって、もう、謎です。 何がいいたいのか、わかりません。
画面下の方に、傘と水滴よっつくらいの合成もあるのですが、ドライな傘のイラストと、開いていない傘のイラストと、意味の違いがよくわからないです。
それから、お天気キャスターだか気象予報士が持っている長い棒が気になります。 他国のTV系天気予報では誰も持っていないようですが…。

どうも、日本の傘に対する愛情というか、パッションというか、オブセッションというか、こだわりは強いようです。 ちょっと変態ですね。(笑)
「天空から水が降下してくる」という自然現象を表すのに、水滴やシャワーを省略してしまって傘という人工物で表現してしまうというのは、奇怪なセンスです。 せめて水のイメージくらい残せよ。(笑)

一方で、雲にばかりこだわっていて水滴が数えるほど、という欧米の一部のイメージもちょっと理解に苦しむのですが…。 雲、どうでもいいじゃないですか。 問題なのは水分でしょ。(いや、日照時間が問題な産業の場合は、雲の方が重要ですかね。)

雲といえば、日本の天気予報で雲の右上に傘が見えるマークなどは、よく考えるとミステリアスとしかいいようがないです。
気象現象を予想しているというのに、あれでは空を見上げると雲の向こうに巨大な傘の形をした未確認飛行物体が浮かんでいるようです。 今まで特に意識しなかったですが、変ですよね。

どうも天気予報の雨のマークに傘を使っている日本は、傘に執着しすぎの変態な文化なようです。

ここで、友人から情報をもらいました。

「天気予報の雨のマークに傘の絵を使っているのは日本と韓国だけらしい」

おお。 相変わらず仲いいな。(笑)
韓国。 見てみましょう。
TV系天気予報。
ああ…。 これは…。 思いっきり傘。 (笑)
それから、その衣装なんとかならないんですか。

でも、同じ番組なのに週間天気予報になると傘がなくなって、雲から水滴が5粒。

韓国では、パラダイム・シフトが起こっているのかもしれません。
(念の為、日本でも、比較的新しい気象情報会社ウェザーニューズなどでは「雲から降水」が使われています。
https://weathernews.jp/s/topics/img/wxicon/ から拝借しました。ほらね。 上の画像は、https://weathernews.jp/s/topics/img/wxicon/ から拝借しました。)

韓国といえば、北朝鮮はどうなんでしょう。
よくわからないけど、たぶんTV系です。
ああああ…。 これはまずいなぁ…。 (笑) 思いっきり傘。
韓国だけじゃありませんでした。 北朝鮮の場合も、雲から水滴じゃなくて思いっきり傘。
しかも、水滴が傘を貫通。

北も南も、政治的には日本があまり好きじゃないくせに。 なんでこういうところはべったり仲良しなんでしょう。 わはは。

今回は言語じゃなくて図像学的な話でしたが、日本ってどうやら奇怪な国のようです。
韓国も北朝鮮も雨の日は傘の図像を使うらしいですが、まだ水のイメージが残っています。
ところが日本は、雲も水滴もシャワーも排除してしまって、ドライに傘だけです。 けっこう過激ですよね。

私は日本特殊論みたいな主張は嫌いなのですが、天気予報の傘マークに関してはどうも特殊の中の特殊、特殊王の変態のようです。

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